Digital Transformation時に収益を確保する方法

 実業で新しいチャレンジをさせてもらえている中で、ここだけは外してはいけないと思うことを、ある程度整理できたのでまとめようと思います。

 企業は利益を「継続的」に出すことがとても重要であるとしたとしますと、ファイナンス理論でいうNPVを最大化することが重要です。

 事実上、利益(実際はFCF)の現在価値の総計がNPVで、一般的には「利益=売上ーコスト」ですので、私たちができることは、売上を上げるかコストを下げることが必須であります。

 念のために触れますと、ここで大切なのは、1−2年の売上や利益向上のために施策を打って良いというわけではなく、長期的な予想PLを作りそれからFCFの現在価値を出して、BSが既存しないようにして、長期的な利益が最終的に最大になるという事を目指すということです。


 売上Up

・既存のビジネスの価値をできる限り維持し、それがKSFになる限りそれを維持し売上を最大化する。このあたりは皆さん良く気づかれます。

・Digital Biz(ただの電子化ではありません)による「将来価値が期待される」部分に投資をして、沢山チャレンジする。企業が保有する電子データを社内外にとって価値があるものを、適切にハンドリングをして売上につなげるのがDigital Transformation。電子化だけではNGデス。

・マネタイズを我慢していたところを、少しマネタイズしてみる。ここ、意外と忘れがちです。


 コストダウン

・アウトソーシング戦略を見直し、Bizに悪いインパクトが発生しないように目配せしながら、外注化のラインを見極めてコストダウンをする。Publicクラウドはほとんどのケースで全てを解決しません。アウトソーシング戦略を適切にできている企業は少ないですね。

・過去の負債を一気に解消し、除却や減損を積極的に行い、利益が出ている今のうちにリストラクチャリングを実施する。ビジネスを推進する際、そのリーダの意志が重要です。減損をするしないという骨太の意思が問われます。


 Digital Biz時代のBSの改善

・5年後の会社のイメージを作り、その際に会社の資産となっているものが何か見極めて、BSの入れ替えをしていく。会社を痛めて短期的に株価を上げることは、そこそこの人であれば誰でもできるんですよね。

・特にIT人材不足が顕著になるのでその確保を進めると同時に、ITのわからない管理職が邪魔にならないような組織作りを進めて、変化に強い管理職を要職に置くなど組織改編をする。それを実施する理由は、そのまま放置をしておくと、人材の流出が発生する可能性が高くなるためです。

・社風や文化は1日で創れる物ではないのは周知の事。変化に対応していくにあたり、会社にとって普遍的で実はうまく表現をできていないために株価に反映されていないような真の価値をしっかり守っていく。「これは我が社の重要な価値である、だから変えない!」みたいなことが連発されないようにすることは本当に重要です。


 最後に

伝統は変化をして生き残ってこそできるものだと思います。

マーケの4Pでいうと、Product、Promotion、Place、Priceのどこかを変えながら、伝統的なビジネスが生き残っているのは皆様もご存じですよね。

それではまた。


 Appendix

現在価値についての最高の記事(私の尊敬する齋藤講師より)

Shigeo Kagami Blog

こんにちは、Shigeo Kagamiです。 B2B ITビジネスを23年続けてきた中で、 そして日々感じる事から大切だと思う事を 共有していきたいと思います。

0コメント

  • 1000 / 1000