サービスの Service Levelを保つ枠組み

今週は色々な意味でService Levelについて考える事が多い1週間でした。

Globis 経営大学院時代に、サービスマネージメントのクラスを受講した際に、サービスの深みがまだわからず、あれから5年以上が経過をしてようやく本質にたどり着けそうな感じになってきました。

結局は、「サービス設計」「モニタリング」「オペレーション」この3つの軸をしっかりやっておくというのが成功の道であるのではないかと、今時点私は考えています。

■サービスを提供する成功の3つの要素

・サービス設計

 サービス設計がそもそも良くないと、良いサービスが提供出来ません。ビジネスアーキテクチャ、それを実現する関係するファシリティなどの設計がとても重要です。多くの人はここに興味があり、このモデルがきっと上手くいく!という勢いから、サービスを開始することが多いのではないかと思います。このあたりは優秀な方であればサクッとできるのではないかと思います。

・モニタリング

 今、設計した通りに事が進んでいるのか、そこがとても大切なのは皆様ご存じの通りです。ここで重要なのは先行指標と遅行指標の使い分けです。遅行指標とは、結果として出てきた数字であると、一般的には言われます。例えば、営業の仕事で言いますと、売り上げなどがそれに当たります。次に先行指標とは、結果を出すためにやった事の数字であると言われています。営業の仕事の例で言いますと、顧客訪問数や名刺交換数、場合によってはFacebookの友達の数とかなどがあるかも知れません。

 すぐれたGeneral Managerはこの指標をうまく設計し、Key Performance Indicatorとして各チームのゴールに設定し、従業員が働きやすいように数字でサポートしているように思います。遅行指標を設定するのはとても難しく、良いKPIを作るのは本当に難しいですね。

・オペレーション

 サービス設計、そしてゴールであるKPIができると、それを支える仕組みや現場の運用が必要になってきます。成功しているビジネスはここの仕組みと現場の運用のバランスが、そのビジネスにマッチしている事が多いと思います。居酒屋を例にあげますと、現場に接客のFlexibilityを持たせて、料理の出し方は仕組みでガッチリ回しているなど、ほどよく仕組みを使い分けている所は成功しているように思います。

 オペレーションを現場に任せすぎると、品質がばらついたり、現場のマネージャに過度な負担がかかり、仕事がまわらなくなってしまいます。一方で、仕組みをガチガチにしすぎると、現場のモチベーションが上がらない事や、従業員の成長を後押しするチャンスを作れないという事が起きたりします。特に企業が成長をする過程で、仕組化をしすぎて優秀な社員が退職をしていってしまったという話をよく耳にします。それはそれで必要なことなのかもしれませんが。

■IT業界界隈でもサービスマネージメント

 IT業界のサービスも上記3つのハーモニーが美しいサービスが成功しているように思います。私が以前リードをしていたあるEC企業のクラウドサービスチームにおいても、アーキテクチャを徹底的に磨き、固く柔軟なKPIを設定しモニタリングをしっかり行い常に見えるようにして、それがしっかり回る連絡網やMeeting、仕事のやりかたを根付かせるようにしていました。当時の上司であったJonathanにそのあたりを徹底的に仕込まれました。特に私が重要だと考えたのは、後で効いてくる従業員の育成と長期的な各メンバーのキャリア作りでした。

 なぜそうなのでしょうか?育成とキャリア作りをすると、彼らの仕事の品質が高まり、品質が高まった所つまり彼らが得意とする仕事を中心にお願いをすると、彼らから仕組みを作りたいと提案をしてくる可能性が高くなるため、Top DownとBottom Upのバランスの取れた良いチームが出来るという算段です。私の周囲で、そのような結果をみることができました。

 さて皆様のチームが提供している「サービス」は上記の内容をおさえてマネージメントできていますでしょうか?

Shigeo Kagami Blog

こんにちは、Shigeo Kagamiです。 B2B ITビジネスを23年続けてきた中で、 そして日々感じる事から大切だと思う事を 共有していきたいと思います。

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